平成28年度 第68回秋季東北地区高校野球秋田県大会が、9月17日秋田市のこまちスタジアムとさきがけ八橋球場で各地区予選を勝ち抜いた19チームが参加して開幕した。
 開会式に引き続き1,2回戦5試合が行われた。各地区優勝校は1回戦不戦勝で2日目からの登場である。

 

 第2日目、18日、残り2回戦6試合が行われた。横手はさきがけ八橋球場で午後1時25分から、1回戦湯沢を9対2、7回コールドで勝ち勢いに乗る秋田高校との対戦。1回1点、4回4点、5回1点と上げ6対0と終始リード。7回2点、8回1点上げ6対3と追いすがる秋田を振り切って勝利。

 

 第3日目、23日、4強が決まる準々決勝4試合が行われた。横手は、こまちスタジアムで午後12時20分から2回戦で秋田西を着実に加点して7対4で勝った、かつて横手高校野球部コーチであった齊藤広樹監督率いる大館鳳鳴との対戦。1回裏大量4点を入れて有利に進めるが、エラーからみで3回1点、4回2アウトからレフトフライ、打ち取って、グローブに入っていたのにポロリ、手痛い3点入れられ同点。その後踏ん張り、6回に貴重な1点を入れて5対4で逃げ切る。辛勝。

 

 第4日目、24日、準決勝2試合がこまちスタジアムで行われた。午前10時から第一試合、能代を11対3の大差で破った秋商業と秋田修英に5対2で逆転勝ちした大曲工業との対戦。大曲工、13安打8得点、秋田商を終盤突き放し8対4で大曲工業楽勝。
 午後12時20分から第二試合、秋田南を7対0、七回コールドで勝ち勢いに乗る今年春の選抜、甲子園出場の角館と横手、県南同士の対戦。横手1回2点先制され、4回裏2対2の同点に追いつく。5回表1点入れられ3対2と再びリードを許すが、5回裏横手一気に4点を入れて突き放す。8回裏ダメ押しの1点を追加し、7対5で粘る角館を振り切り、横手12年ぶり4回目の東北大会出場を決める。点数を入れられたのはいずれも打たれたのではなく、ミスがらみの失点であった。

 

 第5日目、25日、午後12時30分から決勝戦。県南大会準決勝で対戦した、この夏甲子園出場した大曲工業との対戦。横手貴俵、大曲工業藤井両好投手の投げ合い。横手複数安打を放つが、チャンスをものにせず四回まで0対0 、横手、五回表連続安打一気に3点を入れる。7回にも1点を追加、4対0と引き離す。八回裏大曲工業ホームランで1点を入れたが、伊藤蓮ピッチャーがぴしゃりと押さえ危なげなく4対1で逃げ切る。11安打無失策と落ち着いた試合運びであった。昭和43年第20回大会、昭和44年夏、横手高校甲子園に行ったチームが優勝して以来48年ぶりの優勝である。
 午前10時から行われた代表決定戦、角館対秋田商業は5対4で角館が勝ち、東北大会出場が全て県南地区、横手、大曲工業、角館の三高校、68回大会で初めてとなった。来春のセンバツにつながる東北大会は10月14~19日山形県の荘内銀行・日新製薬スタジアムで行われる。
 県南大会、全県大会全ての大会を観戦したが、ピンチを迎えてもあわてず、チーム一丸となっての団結力で、粘り強く勝ち取った優勝である。おめでとう。心から賛辞を贈る。
 明日より2年生は修学旅行に出発。ゆっくり楽しんできてください。関西美入野会では28日、京都の宿舎にお祝いしながら激励に行くとのこと。春の甲子園には関西美入野会挙げて応援に駆け付けると意気込んでいる。

美入野会事務局長 56期 戸部尚武記

 

 横手は1点リードで迎えた四回、大槻、貴俵、藤井の適時打など長短6本を集めて4点を奪った。五回にも大槻の右前適時打で1点を追加。主戦・貴俵は要所を締め、9回3失点で完投した。
秋田は七回に庄司が本塁打を放つなど、終盤に追い上げたが届かなかった。

 

 横手が7安打5得点と効率よく攻め、大館鳳鳴を振り切った。横手は、一回無死一、三塁から菅原の適時二塁打で先制。その後も伊藤蓮、藤田が適時打を放ち計4点を奪った。四回に失策などで追い付かれたが、継投が決まり五回以降は得点を許さなかった。
大館鳳鳴は八回に2死一、三塁の好機をつくったが後続が倒れた。

 

 好機を確実にものにした横手が、粘る角館を振り切った。
2点を追う横手は四回、敵失やボークの間に同点とした。1点を勝ち越された五回には、2死満塁から大槻が走者一掃の適時二塁打を放ち逆転。貴俵、伊藤蓮は安定した制球で要所を締め、リードを守り切った。
角館は八回、無死一、二塁の好機を作ったが、後続が倒れ根無得点に終わった。

 

勝利が決まると、横手ナインはベンチから飛び出して喜びを爆発させた。12年ぶりの東北大会出場。押切信人監督は「県南地区大会から苦しい試合を乗り越えて成長してくれた」と選手を讃えた。
主戦・貴俵健と2番手の伊藤蓮主将がマウンドで踏ん張った。貴俵は一回、3者連続四死球や失策から2点を失い、厳しい立ち上がりとなった。しかしその後は低めを丁寧に突いて打ち取り、8回を3失点でしのいだ。伊藤蓮主将も走者を出したものの要所を締め、九回を無失点で乗り切った。
控え選手らがベンチやスタンドから積極的に声を出し、躍進を後押ししている。「セーフティンバンドを警戒」などと指示、声援を送る。県南地区2回戦の増田戦では失点するたびに意気消沈。再試合にもつれ込んだ苦い経験を生かし、今大会は活気ある雰囲気づくりを心掛けている。
「ピンチでは余裕を失いがちだが、的確な指示や声援のおかげで気を引き締められる」と伊藤蓮主将。「この勢いで県大会、東北大会で優勝し、センバツに出場したい」と声を弾ませた。(佐藤裕奈)

 

中盤に集中打を見せた横手が、大曲工を振り切った。
横手は五回、1死二塁から佐々木響、菅原、伊藤蓮の3連打で3点を先取。七回には送球間に本盗を決め、リードを広げた。貴俵、伊藤蓮は計8安打を浴びながらも、打たせて取る投球でリードを守り切った。
大曲工は打線が繋がりを欠き、三浦のソロ本塁打で挙げた1得点に終わった。

 表彰式でダイヤモンドを一周すると、ベンチ前に戻ったナインは晴れやかな表情を見せた。優勝旗を手にした伊藤蓮主将は「守備の課題を克服し、打ち勝つ野球ができた」と胸を張った。
決勝では攻守がかみ合った。五回1死二塁から3連打で畳みかけ3得点。夏の甲子園のマウンドに登った大曲工の先発・藤井黎來に序盤から140㌔台の直球を次々に投げ込まれたが、鋭いスイングで打ち返し、計11安打を放った。
8回を投げた主戦・貴俵健は縦に落ちる変化球を駆使して相手打者を打ち取り、野手もピンチを併殺で切り抜けるなど堅い守りでもり立てた。
横手の思い切りのいいプレーを生み出したのは「事前の準備やイメージ」(押切信人監督)だった。打撃では、冬場から急速140㌔超の投手を想定し、打撃投手や打撃マシンの位置をマウンドから約4m前に設置。打ち込みを続けたことで、速球への対応に自信を深めていた。
守りにもこだわりの「準備」がある。野手は毎回の球回しの際、それぞれ体を大きく動かしてフットワークや送球フォームを確認。三塁手の佐々木響は「次打者の打球やその処理の仕方をイメージしている。『おれが取ってやる』と打者にプレッシャーを与える狙いもある」と話す。
勝ち上がるたびに攻守に安定感が出てきた横手。伊藤蓮主将は「東北大会に出場するだけでは満足しない。もっとレベルアップして、目指すのは甲子園での1勝」と闘志を燃やした。